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写真の部屋
佐藤カメラマンとの出会い

このコーナーはモトクロスを撮ってみたいと思った、超初心者のあなたに送るページです。

その2

露出、被写界深度

キャンペーンガールの露出度は高い方がウレシイけど写真の露出は適正でないとちゃんと写りません。
なんかこのゴチャゴチャッとした漢字を見るだけで難しそうと思えてきます。しかし避けては通れない言葉なので簡単に説明します。
写真を撮るというのは光を捉える行為です。じゃあ多ければいいのかというとそうではなく、多すぎても少なすぎてもイケマセン。ちゃんと写る適正露出というのがあります。この適正露出よりも少ないと写真は暗くなり、多いと白く飛んだようになります。「そんなの判るか。どうすればいいんだ」と心配する必要はありません。この辺の調整は、カメラの撮影モードをオートにしていさえすればカメラが勝手にやってくれます。

露出というのは言い換えると光の量です。

光はあまりにも速いのでここでバケツと水に例えてみます。空っぽのバケツがあります。蛇口を捻ってここに光という水を入れていって満タンになったら適正ということにします。
水を入れる蛇口のサイズが大きいと水を入れる時間が少なくて済み、反対に蛇口のサイズが小さいと水を入れる時間が多くかかります。
蛇口の大きさというのはカメラの絞りのことです。絞りの数字が小さい程光を取り入れる窓の大きさが大きいということです。絞りの数字が大きいほど光を取り入れる窓が小さいともいえます。
小さい程大きい?ややこしいけどそう覚えてください(逆数なので)。
絞りとは光の窓の大きさです。
蛇口を開いている時間というのはシャッター速度のことです。
1/125秒は1秒の125分の1という短い時間だけ光を流しているということです。1/1000秒は1秒の1000分の1というあっという間です。まさに瞬間です。

バケツが満タンになりさえすればいいというなら、水を入れる蛇口の大きさと開く時間の組み合わせで幾通りもの適正が作れます。同じように写真も絞りの大きさとシャッター速度の組み合わせで幾通りもの適正露出が作れます。
「じゃあどんな組み合わせでもいいじゃん。写るんなら同じだろ」と言いたいかも知れません。しかし写真をよく見ると微妙に違っています。
ここからが本題です(今からかい!)。
絞りを小さくして(大きな数字の方にして)撮った写真はピントが手前から奥まで合っています。逆に絞りを開いて(小さな数字の方にして)撮った写真は手前がボケて被写体はピントが合い、そして背景がボケています。

この前後方向にピントが合っている範囲を被写界深度といいます。いいかえれば絞りの大きさを変えることでピントが合っている範囲を調整できるということです。
自然などの遠景を撮る時には絞りを絞ってピントが合う範囲を大きくしたり、人物などを撮る時には絞りを開いてピントが合う範囲をその人物だけに限定して、背景をボカして人物を浮き立たせることができます。ただ絞りを変化させれば当然シャッター速度も同時に変化するので手ブレや露出オーバーに注意が必要です。使うレンズやフィルムの感度によっても変わってきます。


シャッタースピード

モトクロスを撮影する場合はまず1/500秒から始めてみてください。
例えば晴れた日でレンズは
200ミリ近辺、フィルムのISO感度は400の時、絞り値はF8ぐらいだとします。これだと被写界深度は充分に深く、ライダーどころかバイクは前から後までピントが合うでしょう。強い太陽光線がライダーとバイクに影をくっきりと作りカチッとした写真になります。
ここで雲が出てきて太陽は隠れてしまいました。すると少なくなった光の量を補う為に絞りを開くと値はレンズの限界まで下がりました。
被写界深度はキューっと狭まり、ライダーをフレーム一杯に撮ろうとしたらたったの
50センチしかありません。バイクの前フェンダーと後フェンダーにはもうピントが合いません。ちょっとシャッターを押すタイミングがずれるだけで前ピンになったり後ピンになったります。


シャッターを押すタイミングがちょっと遅れて後のゼッケンにピントが合った(後ピン)

とうとう雨が降ってきました。更に暗くなってきたのでもう1/500秒なんていってられません。1/125秒でも厳しいくらいです。こうなると手ブレ、被写体ブレ無しで撮るのは非常に難しくなります。フィルム感度がISO8001600ならばまだ撮れるでしょうが今更ムリです。開き直って表現方法を変えるのも手です。とうとう風も出てきました。もーだめ。カメラをバッグに仕舞ってライダーを応援しましょう。雨が降ってもぐちゃぐちゃのコースでも一生懸命走っています。ゴーグルなんて外したまま顔を泥だらけにして走っています。泥水をかぶるエンジンからは湯気がモクモクと上ります。
これはこれで絵になるのでバッグからカメラを取り出してパチリ!
やっぱりどんな場面でも撮りたくなりますよね。撮影が終わったらカメラの手入れを忘れずに。


ガンバレー!と応援したくなります

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