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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
76 エジプト 1996/12 エジプト

 

これからアフリカを南下するのに色々と考えねばならなかった。

陸路でスーダンに入るのか、紅海のフェリーでエリトレアに入るのか、または飛行機に積んで飛ぶのか。
国境は?治安は?ビザは?費用は?
何日も何日も旅行代理店や各国大使館や運送会社などを回って調べる日が続いた。ビザを取りに行った外国大使館から門前払いにされたり、旅行代理店に騙されたり、終いにはタクシーにボラれたりして無駄に時間が過ぎてゆく。1日1つの確認が出来ればいい方で、信じていた情報がウソだった時は目の前真っ暗になる。
地道だがしかし一つ一つこなしていかなければ前へは進めないのだ。
毎日が悪徳エジプト人との戦いで精神が疲れてくる。
せっかくエジプトにいるのにまだピラミッドしか見ていない。エジプトビザの残り日数も少なくなり焦ってきた。
街中の旅行代理店や運送会社を回っていても限界があり、まるで靴の上から足を掻いているようにもどかしい。
何かが進展するかもしれないと思い、ちょっと足を伸ばして空港に行ってみた。

カイロ市内から1時間ほどの距離にあるカイロ空港は砂で煤けていて全体的に灰色がかっていた。
CARGO」という看板を頼りに進むと倉庫街があり、「CARGO VILLEGE」と書かれた運送代理店がたくさん集まっている一画があった。入り口付近にいたオヤジに声を掛けられ、まずはその事務所で話を聞いてみた。
カイロからエチオピアまで運賃635ポンド、通関手数料35ポンド、倉庫料70ポンドで、合計740ポンド、217ドルだった。梱包料がかかったとしても300ドル以内で送れそうだ。
ここは値段を吹っかけている感じは無かった。
市内の代理店では500ドルとか1700ドル!とか無茶苦茶な値段言いやがって!
やっと本当の値段が分かった。急に視界が開けた気がした。

満足してカイロ市内へ戻る。もう日が傾いてきて空がオレンジ色になっていた。
夕焼けを背景に無数のモスクがシルエットになっていてとても美しかった。排気ガスや渋滞でうんざりしていたカイロ市を少し見直した。ちょっと遠回りして帰ろう。

しかし一旦市内の混雑に揉まれるとやっぱりカイロか・・・。
今日はかなり物事が進んだ。これでカイロを離れてピラミッド以外の観光に行ける。よし、明日出発だ。


 


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