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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
71 イスラエル 1996/11 イスラエル

 

テルアビブを南へ走りオールドヤファに着いた。教えてもらった安宿をやっとのこさ探し出して一安心。
紀元前2000年くらいからの歴史がある、古い港町らしかった。旧市街はきれいに整備され公園になっていた。
お腹が空いたので何か食べたかったがレストランはどこも高そうだ。
結局ケバブーみたいなのを買ったがギリシャで1ドルだったのがここでは3ドルもする!
 

11/25
良い天気だ。パンを買って港の上の丘で食べる。10時頃になると宿の周りの市場が活気付いてきた。
銀行でクレジットカードでトラベラーズチェック(T/C)を買おうとしたら「売れません」と言われた。
ええ?これからのアフリカ行きに備えてT/Cを買おうとイスラエルまで来たのに。
海岸通りに行ってみると銀行がたくさんあったので数軒当たってみる。
1軒目はクレジットカードで買えるが、売られているのがアメリカンエクスプレスのT/Cじゃなかったので断念。
アメリカンエクスプレスのオフィスではアメリカンエクスプレスのカードでしか買えなかった。
エルサレムへ行ってそこで調べてみよう。
テルアビブから内陸に向かうと景色が平地から岩だらけの山になってきた。戦争の舞台になりそうなところだなと思ったら、本当に装甲車とかの残骸があった。しかしきれいに塗装されている・・・?
山の上に町が密集しているところがあった。そこがエルサレムだった。
まずは宿探しだ。YHを探すが分からない。中心部へ向かうと偶然YHを発見したが生憎満員だった。
他のYHの場所を聞いて行ってみるとホテル並みにきれいなYHがあった。そして料金も1泊24ドル!とホテル並みだった。近くにはエルサレム旧市街の城塞が見える。
そしてやっと1泊18ドルのYHを見つけた。ふう。

荷を解いて歩いて旧市街に向かう。町はヨーロッパの先進国の街並みと変わらない。
だが一歩城塞の中に入ると全く別の世界だった。
ゴチャゴチャとして狭い迷路のような町にイスラム教の放送が流れる。濃い顔をしたアラブ人ばかりの商店街をキリスト教の神父らが歩き、ユダヤ教の信者が通り過ぎる。
小さな旧市街の中に3つの宗教が存在していることに驚く。
夕暮れの、石で囲まれた静かな町に彼らの存在が浮き立つ。

11/26
7時半に起きる。YHには朝食が付いていた。オーストリア並みのしっかりとした朝食だったので昼食分まで作った。
とりあえず銀行回りだ。10軒くらい片っ端から尋ねて回ったがどもこT/Cを売ってくれない。
そしてやっとBank leumiでクレジットカードでT/Cを買うことが出来た。
カードの限度額いっぱいの2000ドル。手数料が2パーセント。これはカードでの買い物になるのか?それともキャッシングになるのか?
まあとりあえずT/Cが手に入った。これでやっと落ち着いて観光することが出来る。

また旧市街へ行く。
ダマスカス門から中に入ると昨日とは打って変わって商店の活気と人の流れが渦巻いていた。
その流れの中に飛び込み、旧市街を彷徨う。
何度も迷い歩き続けるとシオン門に出た。ここにシオンの丘があるはずだがどれがどれか分からない。
城塞に沿って下っていくと「嘆きの丘」があった。ユダヤ教の人たちが高さ30メートルほどの壁に向かってブツブツ言いながら何度もおじぎをしている。そしてその壁の上にはイスラム教のモスクがあった。
辺りは警戒が厳しくあちこちに警官がいる。

モスクの中に入るにはお金がかかるので外から眺める。雨がボトボトと降ってきたので木陰に逃げ込む。
「岩のドーム」のモスクは青いタイルで飾られていて美しい。建物の上には金色のドームが載っている。

雨が小降りになったので嘆きの壁に戻るとまた雨が降ってきた。しばらくするとようやく止んだ。
壁に祈りをしているユダヤ教の信者は少なかった。近寄って壁に触れてみる。
みんなが撫でるからか、雨で濡れたからか、壁はぬるりとした感触だった。
「出て行きなさい」間髪入れず警官から注意された。
旧市街の中を歩くとキリスト教の神父の団体が数人でビデオで嘆きの壁を撮っている。
ここはどの宗教にとってもとても重要な場所だが、その重要さは無信仰の自分には分からない。
とても狭い場所に3つの宗教が存在しているがそれぞれは決して混ざり合おうとはしない。
はっきりと分かれている。まるで箱の中に3種類のビー玉があるみたいに。


宿に戻る途中ドルの現金を手に入れようとアメリカンエクスプレスのオフィスに寄ってみたら、外国人はイスラエルのお金でアメリカドルは現金もT/Cも買うことは出来ないと言われた。ドルのT/Cからシュケルに両替した時のレシートがあれば再両替できるらしかった。多分また高い手数料がかかるだろう。
街中の両替屋に行っても同じだった。イスラエルのお金シュケルはATMで下ろせてもそこからドルへの両替は出来ないのか。よっぽど困った顔をしていたのか、ここに行ってご覧なさいと闇両替屋を教えてもらった。
そこは宝石屋だった。その店の奥でアメリカドルを売ってくれた。しかもいいレートで。
もう少し欲しかったのでATMで1000シュケル下ろしてもう300ドル売ってもらった。蛇の道は蛇か。
多分この先行くエジプトでもドルを手に入れることは出来るだろうが先進国イスラエルだと銀行のカードが使えるから都合がいい。
宿に戻ると同室のオランダ人のおじさんは旧市街で財布をスラれたと嘆いていた。
夕食にピザ屋でパスタを食べたら不味かった。
夜はオランダ人のおじさんとシンガポール人女性と元気なフィリピン人のばあさんと話す。

 

 

 


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