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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
57 ロンドン 1996/8 イギリス

 

フランスのカレーに着いた。
フランスとイギリスとの間のドーバー海峡にはいくつかの会社がフェリーを走らせている。
たった1時間半ぐらいの船旅だが片道80ドルだってえ!
フェリーは頻繁に走っていてすぐ乗れるかと思ったら丁度昼休みに入ってしまった。
やっと時間が来て船に乗り込む。国際船ということでか中には免税店もあった。
イギリスに帰るというトライアンフ900に乗ったオジさんと話をしていたらイギリス側のドーバーに着いた。
想像通り、やっぱり天気が悪かった。
「イギリスはいつもこんな天気ですか?」とオジさんに聞くと
「いい天気もあるさ」と返ってきた。

港の出口に入国審査があった。女性の係員は冷ややかな目でパスポートを見ながら
「滞在の目的は?どれくらい滞在する予定なの?」
と聞いてきた。いつもの様に答えていると
「たくさんの国に行ってきたのね。どこからどういうルートで旅行してきたの?」
彼女は僕の旅に興味を持ったのか細かく聞いてきた。今まで南米の国々の国境を通過する時にも、興味を持った暇な係官が目を輝かせて話を聞いてくるということはよくあった。
またか、でも係員の機嫌を損ねないようにしなきゃなと思いつつ答えた。
しかししつこい質問にどれだけ答えても彼女の目は最初から変わることは無く、むしろ疑いの色が出てきた。
どこかに電話もかけている。どうやらパスポートに押されたたくさんのスタンプを見て、イギリスに不法労働しにきたか怪しい人物だと思われたらしい。
どうして普通に旅行しているだけなのにこんな疑いをかけられなければならないんだ?
中東から来たと思われる3人組は車から降ろされ、車を調べられている。
なんでこんな仕打ちを受けなければならないんだ?腹が立ってきた。
こんな旅行者が来るのを嫌がる疑り深い国にはもう入れなくていいやと思った時パスポートにスタンプが押された。入国審査が終わった時には僕と中東の3人組しか残っていなかった。
「深夜特急」のイギリス入国を思い出した。あの本の頃と何にも変わっていない。そのままだ。
不快な気分のまま走り出すといきなり左側通行になった。日本と同じだが今まで1年4ヶ月も右側通行だったので戸惑ってしまう。左、左、左と言っていないと反対車線に行ってしまいそうだ。
街中の標識は当然英語だがそれすらも1年前のアメリカ以来だ。
さらにマイル表示もややこしい。1.6倍しなきゃ。

もう夕方近いのでドーバーのYHにチェックインする。
小さなドーバーの町を歩く。通りを行きかう人も少ない。
海に近い所にキオスクがあったのでフィッシュアンドチップスを買う。これが本場のフィッシュアンドチップスか。
白身魚のフリッターとフライドポテト。別に特別なことはなく、見た通りの味だ。しかも結構高い。
なんかガッカリ。
海岸通りには白い崖がずっと続いている。その崖の上には大きな城が建っていた。ヨーロッパ大陸からの攻撃に備えていたのだろうか。

ロンドンはやはり大都会で車がごちゃごちゃしている。その郊外にYHはあった。
ロンドンを町歩きをするとやはりといおうか髪を赤や緑や青に染めたり、モヒカン刈りにしている若者が多い。
ソーホー地区にはやたらとポルノショップが目に付く。
歩いていると後から「ね、ライブショー、ライブセックス見ていかない?」と呼び込みの男性が近づいてきた。
失礼な奴だなと思ったと同時に心の中を見透かされたようで腹が立った。
ロンドンには黒い頭巾を被った女性の姿を多く見かける。イスラム教徒が多いのか。

YHで英国風朝食というのを食べてみた。シリアル、パン、オレンジジュース、ベーコン、ソーセージ、卵、煮豆、そしてコーヒー。お腹いっぱいになる。
フランスの、パン、ハム、チーズ、コーヒーという物足りない朝食とは大違いだ。

 

 

 


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