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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
54 イタリア 1996/7 イタリア

 

イタリアの隣のオーストリアでロードレース世界GPがあるではないか。しかもここから近い。これは行かねば。
オーストリアとの国境に着いた。
手続きらしいものもながパスポートとグリーンカードを見せただけであっけなく通過できた。
オーストリアに入るときれいな田園風景が広がる。

田舎の畑の中にサーキットはあった。チケット75ドル、キャンプ代17ドルと高かったが仕方がない。
さすがにロードレースはモトクロス以上に華やかだ。メーカーの大テントには新車がたくさん飾ってある。
雨が降ってきたのでそのテントで雨宿りしていると隣の大テントがやたら騒がしい。覗いてみるとそこはビヤホールだった!ステージまであり、数百人の人で埋まっていた。みんなバイクで着いたばかりなのか革つなぎのまま飲んでいる人が多い。しかしみんなよくビール飲むなあ。そして酔っ払いが多いなあ。
まるでお祭りだ。これが世界グランプリなのか。なかなか楽しいじゃないか。
夜テントで寝ていたらいきなりエンジン全開の音!
どこかのバカが、バイクのエンジンをかけて全開に空ぶかしをしてスイッチを切ったり入れたりして、パンパンパンパンとバックファイヤーを鳴らす。なんじゃこりゃ!夜中に3時間おきにやり出すのでうるさくてたまらない。

今日は朝から雨が降っている。雨の予選だったらライダー達は出走しないかもしれない。
隣のテントの家族と話をすると、この間までいたイタリアの田舎町のそばから来たらしかった。
そこで昼ごはんをご馳走になった。イタリア人が作る食事はおいしい。
夜ワインをご馳走になっているとまたバカ共がエンジンを空ぶかしさせてパンパンいわせ始めた。
「レース場がこんなにバカ共が多いとは思ってもみませんでした。イタリアもこんな風ですか?」
「イタリアはもっとすごいぞ」
と、返ってきた。

決勝日は朝から天気は悪かった。隣の家族は雨のレースだったら高い入場料払ってまで見ないと言っていたがどうなるだろう。
10時頃コースに行ってみるとコースは段々と乾いてきていた。観客席には溢れんばかりの人、人、人。
やはりドライのレースの方が断然いい。
125ccクラスは最初から7台でトップ争いをしているではないか!抜きつ抜かれつのデッドヒートで毎周順位が入れ替わる。やはり競り合いが観ていて面白い。
250ccクラスは期待していたマックスビアッジが一周目に転倒リタイアしたために退屈なレースになってしまった。
500ccクラスはなんと日本人の阿部選手がトップで走って来た!結局3位でゴール!すごいや!
1位と2位の選手のインタビューの後、阿部選手はどんな受け答えをするのかとドキドキしていたら彼のインタビューはカットされてしまった。

レースが終わると観客はぞくぞくと帰っていく。ビヤホールはやはりガラガラでバンドが寂しそうにカントリーミュージックを演奏していた。こんな時間から走り出すつもりはないのでもう1日キャンプする。

翌日ザルツブルグまで走る。標識がしっかりしているので迷うことも無くYHに着いた。
チェックインして身軽になり町歩きをする。
ザルツブルグはモーツァルトが生まれた所らしい。広場ではモーツァルトの格好をした演奏家が生でバイオリンを弾いている。夕方にはこれからコンサートに行くのか、ドレスアップしたオジさんオバさんがたくさん歩いている。なんと上品な町だろう。町もゴミ一つ無くきれいな町だ。
しかしあまりにきれい過ぎて人々の生活感が無い。

 

 


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