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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
53 イタリア 1996/7 イタリア

 

翌日昼過ぎにベネチアに着いた。いわゆる水の都ベニスだ。
干潟の浮島のベネチア自体に道は無いので、バイクや車は町の入り口の駐車場に置かねばならない。
ちょっとバイクの盗難が心配だがガッチリと鍵をかけて歩き出す。
町は建物がくっ付かんばかりにひしめきあっていて、その間を狭い通路と水路が走っている。
その通路は複雑に入り組んでいてどこに通じているかまったく分からない。
最初jに地図をもらったがそれでも自分の位置を把握するのは困難だ。
もう地図はポケットに仕舞いこみ、行き当たりバッタリに歩くことにした。

入り組んだ水路と狭い通路、のんびりと行き交うゴンドラ。通路はまるで迷路のようだが時折その曲がり角の向こうにハッとするような美しい教会やいかにもベネチアらしい風景があったりする。

時折帰りの列車の時間が迫っているのか、地図を握り締め、悲しい顔をして狭い通路を走っている観光客もいる。

きれいな町だが3時間も歩いていると飽きてしまった。
昨夜レース場の駐車場で会った、佐藤さんの知り合いのイタリア人グループから電話番号をもらっていたので電話をかけてみる。すると明日来なさいという返事だった。おもしろくなりそうだ。

翌日ベネチアから3時間ほどで彼らが住む町に着いた。小さな町だ。
住所を確認しようと郵便局に入ったら住所をくれた本人が入ってきた。良かった、覚えていてくれた。いや、こんな片田舎に外国人がいるだけで目立つか。
案内されるがまま彼の後をついていくと、豪邸だった。広くて大きな庭があり、ガレージにはKX125とXT600テネレがあった。家の居間には長男が撮ったモトクロスの写真がたくさん飾られていてそのどれもがプロか?と思うほどよく撮れていた。
彼は3兄弟。みんなバイク好きで、それぞれ一時期モトクロスをやっていたそうで末っ子の彼だけまだ続けていた。
夕方みんな仕事から帰ってくると家の中が途端に賑やかになった。みんなよくしゃべる!
彼らの家はワイナリーで倉庫には大きなタンクがいくつもあり、秋になるとワインの仕込みで忙しいそうだ。
すごく豪華でおいしいイタリアの家庭料理をご馳走になる。食卓はみんな勝手に自分の好きなことを喋るのでえらく明るくて賑やかだ。結局2泊もさせてもらい、その間あちこちに連れて行ってもらい、楽しいイタリア人の普通の生活を覗かせてもらった。英語はほとんど通じなかったが楽しかった。

 

 


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