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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
47 ブラジル 1996/4 ブラジル

 

サンパウロは人口1000万人という大都会なので町から脱出するだけでも大変だ。やっとのことで雨が降るリオデジャネイロに着いたのはもう夜7時半だった。以前泊まったホテルにまたチェックイン。今日はもう走りたくない。前回はカーニバルの真っ最中だったので街中ハジケていたが今は落ち着いている。
観光地リオデジャネイロは全てが高い。有名なコパカバーナビーチなんて、カーニバルが終わったからかゴミだらけで汚くてとても泳ぐ気にならない。
海岸通りには高級ホテルが立ち並び、涼しくなった夜にバイクで流すと気持ちがいい。その林立する高級ホテルの前では、まるでヒッチハイクをするように娼婦たちが立つ。オカマも立つ。

ブラジルの道は道路標識が貧弱な上にいい加減なので毎日道に迷ってしまう。しかも街中は一方通行だらけなのでよけいに迷う。仕方なく通行人に道を聞いても、親切心からか自分も知らないのにあっちだ、こっちだと教えてくれる。正しかったためしがない。毎日宿探しで苦労する。

どんどん北上してバイーア州のサルバドールに着いた。ここはアフリカから黒人を連れてくるための港町だった所だ。その歴史を証明するかのようにやはり町には黒人が多い。
きれいな港町なので古い町並みが残る旧市街にはたくさんの観光客がいた。団体のグループにはみやげ物売りがコバンザメのようにくっついている。

旧市街の広場にはバイーア州の民族衣装を着た黒人の女の子が3人観光客を待っていた。黒い肌に純白のドレスが眩しい。中年のカップルが彼女らに写真を勧められていた。撮影料はいくらだと聞くと女の子は指を1本立てて1レアル(100円)といった。女の子3人に囲まれて満足そうに写真を撮ったオジさんが1レアルを払おうとすると、女の子は言った。「一人1レアルよ」。

さらに北上してマセイオーの町に着いた。もう日は暮れて、しかも雨が降っている。早く宿を探してゆっくりしたい。しかしやはり道に迷ってしまった。ガソリンスタンドで道を聞こう。「その角を右折して、ずーっと行って、Y字路を右に行って、そして左折して…」。もうわからん。毎日がこんな風だ。日中走っている時には気持ちがいいのだが日が傾いてくると憂鬱になってくる。

昼間ビーチでは少年らがサッカーをやっている。夜になると代わりに売春婦が出てくる。

海岸沿いの道を北上する。気温もだんだん上がってくる。大きなヤシの木とビーチと数軒の家、というまさしく南国という風景が次々と現れては消えていく。暑くなってくると突然雨が降ったり、また晴れたりと天気がコロコロ変わる。その度カッパを着たり、脱いだりしなくてはならないので面倒だ。バイクの旅は本当に不便だ。
青空の下、ヤシの林の中を道は延びていく。バイクは本当に気持ちがいい乗り物だ。

100万都市のレシフェはすぐに通り過ぎ、郊外のオリンダのYHに宿をとる。もう殆どブラジルの東端なので日が暮れるのが早い。YHの前に広場がありそこには昔の砲台があった。その縁に腰かけると目の前は大西洋だ。遠くにレシフェのビル群の夜景が見える。海から吹く風がすごく気持ちがいい。

 

 


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