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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
40 チリ 1996/2 チリ

 

今日からまたツーリング再開だ!出発前にオイル交換などをやっていたら結局昼になってしまった。霧に包まれた寒いビーニャデルマルを出て内陸のサンティアゴへ向かうとどんどん気温が上がってきた。チリ北部は砂漠ばっかりだったが南部は緑が多く、畑もたくさんあった。走り続けたらもう日が暮れてしまったが、手頃な町と宿がないのでそのまま夜道を走り続ける。
南下を続けるほど気温は下がっていく。夜空はとびきりきれいでたくさんの星と天の川が見えた。南十字星ってあれかな?
24時間のガソリンスタンドなどで休憩しながら走るとやがて東の空が白んできた。
日が昇る直前になると、ゆっくりと霧が地上2mの高さまで降りてきてとても不思議な風景になった。そして朝日が顔を出すとぶわーっと大量の霧が湧いてきて白一色になった。きれいな川からは湯気が立ち昇っている。朝の気温は5℃だった。

昼頃港町プエルトモンに着いた。ここからフィヨルドの中を抜けてフエゴ島まで走るフェリーがあった。週一便で、300ドル近い金額だ。風は冷たくて、海はどす黒く冷え冷えとした街だ。夜通し走って疲れていたのでこの町で一泊してアルゼンチンに向かう。
ここから南へは入り江が複雑に入り組んでいるので直接南米大陸南端のフエゴ島まで行く道は存在しなかった。一旦大陸の反対側の大西洋に出なければならない。
内陸に向かい、緑の森と青い空の林道を40km程走ると国境に着いた。あっけないほど簡単に手続きは済んだ。アルゼンチンに入ったぞ!
青く美しい湖と緑の風景が続く。こういう景色はカナダ以来だ。
夕方食料を買おうとスーパーに入ったらあまりの物価の高さに驚いた。パン1個1ドル、ヨーグルト1ドルなんて日本と同じじゃないか。物価が突然上って驚いた。しかしワインだけは1本1.2ドルと安かった。きれいな川のほとりで野宿する。

アルゼンチンの内陸の道は砂漠地帯の中を走る。砂漠というより土獏で背が低い草しか生えていない。たしか小学校の地理でパンパと習った記憶がある。空気が澄んでいるのかやたらと空が青い。そして夕方になるとその空は美しく染まり始めた。紫、青、ピンク、赤と見事なグラデーションが空に広がる。山々はオレンジ色に染まって息を呑むような夕暮れだ。
そして日が暮れると同時に天体ショーも終わってしまった。

キャンプ場でスパゲティーを茹でていると隣のテントの家族連れがこっちにいらっしゃいと誘ってくれた。夫婦と子供2人とおばあさんの5人のグループで夫は石油掘削の仕事をしているらしかった。キャンプ場で騒ぐわけでもなく、自然と静寂が好きな人たちということがわかった。。スペアリブをご馳走になる。乗っていた車は5.7リッターV8エンジンのアメ車だというので燃費が悪いんじゃないかと聞いたら「そうでもないよ。この国はガソリンが安いからね」と返ってきた。確かに他の物価に比べるとガソリンは1ℓ45円ぐらいで安い。
南へ行くとたくさん石油を掘っているらしかった。

 


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