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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
12 続アラスカハイウェイ 1995/7 カナダ

アンカレッジを出発して東へ、カナダへ向かう。緑の平原が多かった景色から段々と峠が多くなってきた。
遠くの山の中腹に白い雲が細長く伸びているのが見える。だが接近すると、それは雲ではなく氷河だった。山頂付近に降り積もった雪が下流の谷を埋めつくし、右に左にうねりながら白い大河となって横たわっていた。 アラスカの自然は想像を遥かに超える規模で迫ってくる。

来た時とは違うもっと東側のルートを選んでカナダへ向かい、すごく険しい山の中のダートをひたすら走ると、いきなり国境が現れた。どうしてこんな山の中の何もない所に国境が、また道があるのだろうか。
小さい国境小屋の隣では発電機が回っている。草木も無く冷たい風が吹いている。天気も曇りで寒々しい。ここは世界で一番高いハイウェイだそうだ。高度がそうなのか、緯度がそうなのか?

ダートを2時間ほど走り続け、左カーブを曲がると突然ドーソンの町が眼下に見えた。片手で隠れそうなくらに小さい町だ。
町の手前にユーコン川が流れていて、そこには橋がなかったが代わりに小さなフェリーボートがあった。
町の中に入ると、昔の建物が残っていてまるでタイムスリップしたような気分になる。
昔アラスカにゴールドラッシュがあって昔は栄えたそうだ。町そのものが西部劇の映画のセットみたいだ。 やはり町に泊まると高くつくので町の外の橋の下で野宿する。

カナダに入るとまた雨が続き寒い。
道路工事の案内のオバちゃんもかなり着膨れしている。いや、着膨れしていなくてもあの体型か。
お尻の痛みと寒さに耐えつつ夜は野宿しながら5日間走り続け、最悪の土砂降りの夜にバンクーバーに戻ってきた。
28日間のアラスカ行だった。
とりあえずシャワーだシャワーだ、熱いシャワーを浴びたい。泥水が滴るずぶぬれの荷物は、とりあえずビニール袋にぶちこんで明日整理しよう。

翌朝汚れた荷物の整理や洗濯、濡れたテントはYH前の駐車場に張って乾かす。
YHに3泊して休養するとまた元気がでてきた。


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