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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
5 氷河 1995/6 カナダ

翌日、300Km北のジャスパーへと向かう。
ここからは観光用の道路なので、うっとうしいトラックなどは走れない。
その道には Ice Field High Way と名前がついていた。
険しい山が連なり、その所どころに氷河が白く残っている。それ以外はすべて緑だ。
これぞカナダ!という素晴らしい景色の中を走る。
ごきげんな気分で走っているとレストエリアがあったので休憩しようと中に入ってみると、中は日本人団体客ばっかりだった。オバさんたちが群れでうごめき土産物を漁るその姿は日本の観光地で見るのとまったく同じだ。
レジのカナダ人の店員も「ソレハナナジューゴセント」「ハチジューセントデス」なんて日本語をしゃべっている。その横の店員も「ソウデスネー」なんて相槌を打っているではないか。
ちょっと興ざめしたのでまた走り出すことにした。

左手の山の上がやたらと白いと思ったらそこはコロンビア大氷原だった。
バイクを降りて氷河の上を歩いてみる。
ここはスキーができそうなくらいに大きな氷河だがところどころにぱっくりとクレバスが明いていたり、ぽっかりと穴が空いていたりするのでヒヤヒヤだ。ただその穴や裂け目はうっとりするほど青く美しい。蒼いと書きたくなるぐらいだ。
しかしそれに見とれて歩いていては危ない。その穴には別に柵があるわけではないのでこの穴の奥底には何人か落ち込んでいるのかなと思ってしまう。

ジャスパーに近づくと、険しい山が続いていた荒々しい景色は、低い山と牧場や畑が続く、空が大きい広大な景色へと変わっていった。



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