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世界一周ツーリング日記  1995年6月〜1998年6月
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カナダ入国

1995/6 カナダ

機は地面を離れた。日本を離れた。
もうこれから3年はこの地を踏むことはないだろう。

福岡を旅立った飛行機は、ソウル経由でロスアンゼルスへと向かった。
機内では、もうどうしようもないと判っていてもあれは持ってきたか、あれはどうなったんだっけ、忘れ物はないかなどと考えてしまいなんだか落ち着かない。
バイクは既に一週間前にカナダのバンクーバーへ送ってある。
まずはちゃんとバイクを受け取る事ができるかどうかが心配だ。
しかし、やれるだけの準備はやったという充足感と、あとは始まってみなければわからないという開き直りが出てくると、やっと眠りにつくことができた。

10時間後に着いたロスアンゼルスは厚い雲に覆われていた。
今度はグレイハウンドバスで北のシアトルへ向かう。
アメリカは喫煙に対して年々厳しくなっているようで、公共の場所は禁煙、当然バスの中も禁煙になっていただ。タバコを吸う乗客はバスが休憩で停止する度にバタバタとポケットからタバコを取り出しながら駆け降りていく。
27時間かけて着いたシアトルはやっぱり天気が悪かった。

YMCAに一泊して、翌日朝10時のバンクーバー行きのバスに乗る。
バスは国境のゲートで停まり、乗客は自分の荷物を持ってカナダに入国する。手続きはすぐに終わった。

カナダ側に先回りしていたバスに再び乗り込み、バンクーバーを目指す。
道路の標識はいきなりマイル表示からキロメートル表示に変わった。
しかも英語とフランス語の2ヶ国語だ。
バンクーバー市内にすんなりと着き、ガイドブックに載っていた安宿に泊まることにする。
これから、バイクの到着を待ちそして通関という作業が待っている。
しかし2〜3日はゆっくり出来そうだ。


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